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alto BLOG
アルトブログ

2024.09.03

なぜaltoはトリガーポイント療法が軸なのか?「東洋医学との付き合い方」

皆様、こんにちは。
武蔵小杉 はり・きゅう・マッサージ治療院alto 院長 加藤です。

早速ですが!

当院ではマッサージ・鍼治療・灸治療いずれも刺激するポイントは「トリガーポイント」という主に筋肉のファシア(≒筋膜)に出来る痛みや痺れを引き起こす過敏体に対して行う事を軸に施術を組み立てています。



<altoのトリガーポイント療法とは>

院長加藤はREXトリガーポイント研究会(元 黒岩トリガーポイント研究会)に所属し、日々進化する最新のトリガーポイントについて学んでおります。
これを基に行うaltoのトリガーポイント療法は

施術を受けながら「そこそこっ!」と的確に捉えられた感覚があり、お悩みの根源をご自身でも理解できるのが当院のトリガーポイント施術の特徴です。

ここで「お悩みの根源」とあえて言っているのは、痛い、辛いと感じている部分とは離れた部分であったり、辛いと感じている広く漠然とした症状の範囲の中でも発生源はごくピンポイントであったりすることから、色々な情報と手の感覚、患者様の感覚を頼りに非常に専門的に探す必要があります。

近年ではお腹の中を見るのにつかわれるエコーを用いて筋膜を観察し、分厚く肥厚した部分(筋膜の重積部)がトリガーポイントに一致する確率が高いということから益々、皆さんが「そこツボー!」と感じている部分が筋膜に由来している事を明らかにしています。

これを探すには丁寧な施術に加えてトリガーポイントを見つけるためのカウンセリングや身体検査、病態説明も重視していきます。
例えば寝違えで首の左側が痛いとお聞きしても、動きを見ると右に倒した際に痛みと制限を感じる場合、トリガーポイントは痛みのない首の右側の肩甲挙筋に存在することがあります。
探し出したトリガーポイントを身体の3Dで捉え、どの深さにあるのか、どんな角度で刺激するべきかによって主に「手」「鍼」
「ローリングツール」を使って施術していきます。
「鍼がこわい!」「マッサージは効かない!」と思っている方にも一人一人にあわせた施術をご提案することが出来ます。



<なぜaltoは東洋医学ではなくトリガーポイントへの施術なのか?>

院長 加藤は経穴(東洋医学的なツボ)とトリガーポイント(西洋医学的なツボ)を区別して考えるべきではなく、患者様の感覚を指標とするトリガーポイント理論を東洋医学の中に落とし込んで考えるべきではないかと考え、現代においてはトリガーポイントをより追求すべきと考えています。

その考えの1つの根拠が歴史にあります。
5300年前ヨーロッパの山奥でと世界最古の冷凍ミイラ「アイスマン」が発見され、このアイスマンの腰椎には変形があり腰痛があったことが推測されています。また、その手足と腰部にはタトゥーの様な傷が15か所あり、それらの位置は鍼灸治療の東洋医学的なツボ(経穴)の位置とほぼ全てが重なっていると紹介され、古代からツボ治療がなされていたと鍼灸業界では理解されています。

当時には今のような鋭く細く清潔な鍼など存在しませんので、炙った木の棒や石で刺激したのかもれません。

問題は、なぜツボを刺激したのか?ですが、
アイスマンは天からのお告げで、そのようなツボに施術を施したのでしょうか?

おそらくそうではなく、自分の感覚を頼りに「かゆい所を自然と掻く」「痛いけど押すと心地いい」所を探して楽になった経験からこのようなポイントを刺激していったと想像します。



だとすると、感覚を頼りにして探した点がツボであることを示していると考えます。

時代は進み、自分だけでなく他人に施術するようになり、身体の中身が今ほど分からない中、複数人の施術者が共通した施術を行う為の体系作りとして身体で起きる現象を自然界の現象や宗教、経験的な考え方に置き換えて東洋医学が成り立ち、今も行われていることは尊敬に値します。

ただ、現代においては画像診断や生理学の発展により、感覚を伴うトリガーポイントの正体が少しづつ分かるようになり、ツボとトリガーポイントの出来やすい部分が80%程度一致するともいわれ、ツボの通り道である経絡もアナトミートレインという筋膜の繋がる経路と類似しているといわれます。

つまりトリガーポイント施術は東洋医学のある種の原点であり、より根拠をもった現代的なツボ治療だと考えて追求していった結果、沢山のご利用者様にお喜びいただき、その考えを更に強くもっております。


<altoでの東洋医学との付き合い方>
しかし、当院でも東洋医学的なツボを指標に施術を行う事はあります。
学生の頃には200も300もツボの名前と場所を覚えるのですが、これがあったことで鍼灸師同士はツボの名前を聞く事で共通した施術部位を想像できますし、カルテに使用したツボの名前を記入しておくことで次回、限りなく近い部分に施術を行うことができます。(全く同じではないと考える)

また、当院での不妊治療婦人科疾患に対する施術は積極的に東洋医学的なツボ(経穴)を用います。

当院では日本生殖鍼灸標準化機関(一般社団法人JISRAM)の講義を多数修了しており、こちらの団体では、不妊でお悩みの方への経穴治療を出来る限りデータを取ってエビデンスをもって施術を行えるよう努力をしている団体であり、本団体での生殖鍼灸の考え方に賛同してます。
もちろん、経穴を使うにあたっては団体が講ずる根拠に加えて、私なりにも解剖・生理学的な根拠を持って方法を選択しており、ただツボだからという治療ではありません。


先の未来では、鍼灸師がもっと勉強すれば、東洋医学と西洋医学はもっと近い距離感で話せるようになるはずだと私は思います。

なぜなら、どちらの方法でもゴールは患者様の症状の軽快や笑顔だから。


以上、最後までお読みいただきありがとうございました。


はり・きゅう・マッサージ治療院alto
院長 加藤悟史