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alto BLOG
アルトブログ

2024.06.13

僧帽筋が本当の原因?肩こり改善のためのトリガーポイント施術について


皆様、こんにちは武蔵小杉 はり・きゅう・マッサージ治療院alto 加藤です。

今回は「僧帽筋(そうぼうきん)」という筋肉についてトリガーポイント鍼・マッサージを得意とするアルトならではの視点から紹介していきたいと思います。

僧帽筋とは?どこにあるの?


皆様も一度は聞いたことのある名前なのではないでしょうか?

こちらの筋肉は首・肩・背中を覆う大きな筋肉でカトリックの修道僧の衣装である長頭巾に
似ていることが名前の由来です。




筋肉や骨の部位の名前は何かのかたちに似ている事から名前がついているものも多く(三角
筋・前鋸筋・舟状骨など)その一つです。

大きな筋肉であり部位によって作用も変わってくるため、上部(下行部)・中部(横走部
)・下部(上行部)に分けて考えられます。

注)下の図の僧帽筋上部線維は青色で囲って示されていますが、図の右半身に確認できる鎖骨の見えている部分の1/2外側辺りに線維がくっついてくるので
赤色で示された僧帽筋中部線維と一部重なっています。この部分は施術するうえで超ーー大切なのですが、非常に触れにくく捉えにくいところでもある為か、あまりマッサージされない部分です。(私は、よく気になる他院に受けに行きます。身分は明かして。)



僧帽筋が肩こりの原因ってホント?


上部・中部は何といっても「肩こり」を語るうえでは欠かせない筋肉といわれています。


東洋医学的なツボである肩井(けんせい)にはコリ(硬いところ・硬結)が出来やすく、よ
く使われるツボですが…

コリのある場所と「コリ感」を引き起こしている部分は一致するとは限りません!

つまりご自身の感覚でコリ感を感じているところと、コリ感を引き起こしている場所は一致しないことが多々あります!!

コリ感があり、重い・だるい・痛い・辛いと感じさせる発信源はむしろお隣の肩甲挙筋のほうが多く発生している印象です。
※肩甲挙筋は上の図の右半身にかかれていますが、左半身であらわされた僧帽筋を取り除いた絵であるため、本来は僧帽筋に覆われて隠れています。

 

ですので当院では、辛いと感じている肩こりの原因として僧帽筋に施術することよりも肩甲挙筋のトリガーポイントをくまなく触って探していきます。

 

トリガーポイント(Trigger Point)とは、主に筋膜に出来る受容器(痛みのセンサー)の過敏部位のことです。(※詳しい説明は下記のリンクをご一読ください)

 

トリガーポイント(Trigger Point )とは?正確な意味と施術について

 

ただ、肩甲挙筋をくまなく触るうえで僧帽筋上部が覆うように邪魔になっているため、僧帽筋上部・中部の硬いコリを事前にほぐしていきます。

ですので僧帽筋上部を揉まないという訳ではありません。

また、僧帽筋上部は頭痛や寝違えに対してはよく原因となり、施術が必要です。

・スマホやパソコンを扱って肩を丸めながらすくめる様な姿勢が長時間に渡って出て来た後
頭部や側頭部の頭痛

・朝から段々と首が振り向きにくくなり右を向いた時に左側が痛い首の可動域制限など

このような時は僧帽筋の上部にアプローチしていきます。

うつ伏せで寝ていただいている患者様をみた時に僧帽筋上部は後頭部から肩先に向かって下行してくる途中で中部線維の前に隠れてきます。

ですので、後面からベッド方向に親指で押していくだけではなかなか触れません。

それでも無理やり押し込んで触りに行くと覆いかぶさった表面の線維には刺激が強すぎて痛めてしまう結果揉み返しが起こってしまいます。

そこで当院では下からめくるようにして探し、術者の親指と中指で挟むように触っていきます。




当院のトリガーポイント施術について

 

2つに折りたたまれた筋肉の板を広げる様な感じです。

これは当院のマッサージ・鍼を受けた事のある方には感じていただけるかと思います。

このような触り方をすると、マッサージを他院で受け慣れておられた方は驚かれる方も多いです。

「強い訳ではないのにズーンと響く?!」といった具合です。

この「響く」というのはつまんだ部分ではないところにもズーンとした感覚が広がっている様子で、私どもは「関連痛」と呼んでいます。

その関連痛がまさに痛かった頭痛に一致した場合は関連痛の中でも「再現痛」と呼び、施術前に痛い場所をお聞きしてもはっきりとした範囲を伝えるのは難しいにもかかわらず原因は「そこだー」とピンポイントに分かるのは大変不思議なのですがこれを「発生源認知」といいます。

そこが痛みの元凶だったということは分かるという感覚です。

これらの線維一つ一つを触り分けるように探し出す方法が私どもの行うトリガーポイントマッサージであり、更に鍼治療では、これに鍼先でピンポイントに捉えていきます。

バチっと鍼で捉えると「ズーン」という感覚と同時に筋肉がビクビクと膝の下を叩くカッケの検査の様に(伝わるでしょうか?)筋肉が収縮します。

これをローカルトゥイッチレスポンス(LTR・局所単収縮反応)といいトリガーポイントとも関連の深い反応です。

これらをしっかり引き起こすことができると段々と関連痛が治まってきて頭痛や首の動きの制限が軽快していきます。

大きくて触る分には的が大きい僧帽筋ですが治療に必要な部分は大変細かい部分です。

ギュッと押さえるマッサージを受け慣れておられる方は当院のつまんだマッサージをお試しください!

また、中部・後部線維は背中の痛みや肩先(肩関節の近く)に関連痛を起こすことが多いです。上部線維よりもむしろ下部線維の方が肩コリ感を引き起こす原因であると私は20年以上の経験から感じています。

そんな下部線維に対しては、当院ではローリング治療器というものやオリジナルのREXトリガーポイント研究会で用いるマッサージツールを時々用使います。




☆施術を受けている方より聴取して関連痛の範囲を図で示しています。肩周りにズーンと首方向にピーンという感覚だそうです。

指よりも鋭く入り線維を捉えたり、かき分けたりすることが出来るからです。

写真で見ると一見痛そうにも見えますが押しつぶす目的のものではないのでご安心ください。

こんな症状に悩む人におすすめ

これまでのように僧帽筋と一言で言ってもこだわって治療していかないといけないポイントが多く、このほかにもチェックすべき細かい部分がいくつか有ります。

これらをスタッフで共有しているのが当院altoの施術です!

・寒さや自律神経の乱れから肩をすくめて締まっている方

・ディスクワークによる肩こり頭痛が出てきてしまった方

・つままれるようなマッサージを受けた事のない方

・触られたところと違うところに痛みや痺れが響くという経験をされたことのない方

は是非、完全個室の上質空間での丁寧なaltoのこだわりのマッサージをお受けになってみてください!

肩こりで困っているから肩甲挙筋についても説明してくれ!という方、また別の機会にじっくりお話させていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。


はり・きゅう・マッサージ治療院alto

院長 加藤 悟史