ACCESS イメージ

alto BLOG
アルトブログ

2019.08.04

ヒステリー球(咽喉頭神経症・梅核気)に対するアルト鍼灸施術例

皆様、こんにちは。

はり・きゅう・マッサージ治療院altoです。

 

今回は、当院に寄せていただいた口コミの中から、1つご紹介させていただきます。
梅雨時にも多くお越しいただいた「喉の詰まり感」で悩まれて関わらせていただいた方のものです。

当院のホームページに張り付けております、しんきゅうコンパスという口コミサイトで頂いたものなのですが、こちらの口コミとその解説コラム(コラムサイトが閉設された為、今回新たに作成)に対する反響が驚くほどあり、2018年には年間約20症例もの同じ症状で悩む患者様の施術をさせて頂き、こんなにも多くの方が悩まれているのだなと考えさせられました。
また、多くの症例に対するトリガーポイント理論に基づく施術において一定の成果を得ましたので、解説付きで皆様にご紹介させていただきたいと思います。


「喉の詰まり感」を主とする不快な症状である「ヒステリー球(梅核気)」でお悩みだった患者様です。

まずは、こちらをご覧ください。
 

30代女性 

こちらに通っている友人からの評判を聞いて、鍼治療を受けてみることにしました。

元々ある肩こりに加え、喉がつかえるような感覚があり眠れないことがありました。病院に行き、漢方を1年ほど飲み続けていましたが改善されず。

先生にその話をしたところ、首周辺を中心に治療していただきました。

治療前に実際に使う鍼を見せて頂いたり、鍼をうったときの感覚やその後の効果などを丁寧に説明して頂けたので不安なく受けられました。

 

そして治療の効果はというと。。

2回目の治療で喉のつかえが全くなくなり、夜眠れるようになりました!!

まさか鍼治療で、しかもこんなに早く治るとは思わず本当にびっくりしました!!

今は身体全体のメンテナンスの為に定期的に通っています。

先生は穏やかでとても話しやすい方です。完全個室で清潔感のある院内なので女性も通いやすいと思います。


 ※こちらの口コミの書き主と確認でき、今回許可を得て紹介させていただいております。

改めて、ご丁寧な口コミありがとうございました。

 

さて、こちらの口コミにありますように「喉がつかえるような感覚があり、気持ちが悪い

このような症状を「ヒステリー球・咽喉頭神経症」といい、東洋医学的には、梅の種が喉に引っかかっているような感覚ということから「梅核気」と呼ばれています。

 

実際には、何かが存在しているわけではないことから

・精神的な問題から引き起こされるものだとして、神経症・自律神経失調症・気分障害(うつ)と関連のあるもの。
逆流性食道炎により胃酸の持ち上がってきたことで起こってくるゲップの詰まった様な不快感。
ぜんそく症状
と診断されている方がいらっしゃいます。

 実際に、これらに伴うこともあり、医師の診察にて呼吸器・消化器に異常がないか確認することは重要です。

しかし、上記が見つかり治療が進み手術や投薬を続け、改善レベルに達したにもかかわらず「喉の詰まりだけは治らず残っている。

という方がいらっしゃいます。

明確な原因も見つからないことから症状が長期化し、長い方で15年来という方も診させていただきました。


たくさんのヒステリー球でお悩みの方のお話をお聞きして感じるのは、「ともかく原因が知りたい!!」と思っていらっしゃるということです。
更には、原因が見つからないことから「気にしている自分がいけないのではないか?」とまで追い詰められ「相談する意欲も低下」しているということです。これまで私の診た症例を何例かご紹介すると、「私だけじゃないんだ!」と安心に近い様な感情を持たれる方を多くお見受けします。

さて、
口コミの患者様は長期に渡って症状を感じておられたという事ですが、自律神経失調症といわれていたそうです。

特にお疲れの時や、生理前になると症状は強く、吐き気を伴っていたそうで、比較的良い日も、喉の異物感は常にあり

処方された漢方(半夏厚朴湯:はんげこうぼくとう)を飲んでいるといくらか楽とのこと。
※梅核気にはこれ!というぐらい皆様服用されています。

施術はというと、初回は鍼に対して抵抗があるという事と肩こりなど全身的な症状でしたので全身的なマッサージをさせていただいた後に、鍼のご説明を丁寧に行ったうえでご興味をもっていただいたので極力少ない本数でと思い、頚部のトリガーポイントに4本だけ鍼を打たせていただきました。

施術対象となった筋肉は右の胸鎖乳突筋・頭板状筋の一部に発生していたトリガーポイントです。

これら頚部の筋肉に出来たトリガーポイントが原因で自律神経に影響を起こす方は多く、触診の段階でも押されて嫌な感覚(辛い時の症状が蘇るような感覚:再現痛)が確認できたことから4本程度のごくピンポイントな施術を行いました。

刺鍼すると喉の詰まる感覚が出現し、患者様も「それが悪いところだと思う!」と自覚できるような感覚を伝えいていただきました。

10分程、刺したままの状態を保ちます。施術後は、喉がスッキリ通った感覚があったということで初回はこれでお帰り頂きました。

 

1週間後

2回目の来院時もほぼ改善されていたとのことでしたが、鍼への抵抗もなくなったとのことでしたので全身的な血流改善を求める鍼施術をさせていただき終了となりました。

更に半年ほど、肩こりや疲労に対して月に1度のメンテナンスでご来院いただき自信がついたという事でしたので、姿勢が気になってきた際に不定期にお越しいただいております。

 



他にも、たくさんのヒステリー球でお悩みの方にご相談を頂きましたので、当院が得意とするトリガーポイント療法による著効がみられた例をつづります。
 

まずはヒステリー球の症状があり、トリガーポイントが原因であることを予測しやすかった方々の所見例です。

 ・ 実は、3か月前に寝違えをしていた。

 ・ ストレートネックを指摘され肩こりも日頃から感じている。

 ・ 噛みしめの癖がある。


これらは特に筋緊張の存在を推測することが出来る所見です。

トリガーポイントという症状の引き金となる過敏体は筋・筋膜に出来ることが多く、力の入りっぱなし、または外傷などの急性症状が出現のきっかけになります。
ただし、このようなきっかけがなくてもトリガーポイント由来のヒステリー球症状はありますし、患者様の多くは、すでに色々な診察を受けてきた中で精神疾患、消化器呼吸器疾患、東洋医学的な原因というような事が頭に刷り込まれているため、こちらから丁寧にカウンセリングした末に「そういえば!」と教えていただく事が多くございます。

 

他、著効を感じていただいた方の所見例。

 ・ 妊娠による悪阻に伴って生じた。

 ・ 受験勉強で机に張り付いていた。

 ・ 喉の奥の詰まり感が少し左(片方)に偏っている

 ・ 家の中だと少ないが外出時に症状が強くなる。

 

上2つは、筋緊張に加えて精神的な緊張も予想されます。

精神的な緊張は筋肉を緊張させ長期化することでトリガーポイントを形成したり、すでに潜在的に存在するものを活性化させてしまいます。

また、出来たトリガーポイントは痛み(違和感・シビレ)を引き起こすだけでなく自律神経に対する影響も起こし更なる肉体的精神的緊張を助長させます。

 

そして3つ目の左右の偏りを感じていたという方については、施術を行いながら聞き出した所見です。

トリガーポイント鍼治療はまず丁寧に筋肉を触り分けいきます。筋肉と筋肉の間や表層の筋肉をめくった先、骨の際などを首肩背中と探していくと左にばかり異常を感じます。

そして、左の頭板状筋という筋肉に指で刺激を加えると、「ノドに響きます。」と日頃の嫌な感覚が増強するのを教えていただき、「そういえば喉の詰まっている感覚も左に偏っています!」と閃くように教えて下さいました。

狙いが決まり鍼を刺していきます。頭板状筋に続き、胸鎖乳突筋、肩甲挙筋などに鍼を刺していくうちに段々喉の響きが「大きくなる」とのこと。様々な筋肉の異常が複合的に絡み合い引き起こしていた症状なのかもしれません。

その後もマッサージと肩こりに対する鍼も行い1回目の施術を終了すると症状スケール10→4。

こちらの方は15年来の症状で逆流性食道炎の手術もされても尚、喉が詰まっていた40代男性の患者様です。




4つ目の症状の方は30代男性でした。
屋内と屋外で症状に差があるとは言うものの運動量の増減が原因ではないとの事。
特別、心療内科的な症状があったわけでもおりません。
なかなか触れるまでは大きな手がかりがないまま、悪いところを探していくと、肩甲骨の内側にある大菱形筋と首の脇にある中斜角筋という筋肉へのアプローチで再現症状が出現。同部を中心に鍼治療を行ったところ、少し通るようになったと同時に、喉のつまりの位置が下に下がってきたとの事。(症状スケール10→4)
2回目の施術時はご来院迄の期間が少し空いたのもあって、ご来院時は症状スケール7に戻ると同時に喉の詰まりの位置がまた、上がってきたと。しばらくはこの上下が症状のバロメーターのようになっていました。
また、唾を飲み込みこみたい感覚が出てきたということを聴取出来たので、アゴの筋肉(中でも側頭筋・咬筋・外側翼突筋)への刺鍼を加えて施術を行うなどして、5回ほどの施術で気にならなくなりましました。



軽快は感じるものの著効には至らないケースもあります。

例えば、喉の詰まり感が外食の際、ラーメンなどの汁物を食べる際に強く感じるという方。
温かい物、湯気がプロモーターとなっている可能性があります。
これは、呼吸器疾患が疑われます。

ぜんそく・咳ぜんそくを疑うのですが、これらは重症度も様々で診断も難しい軽度な場合はこのような症状もあると思われます。
吸引薬の使用なども医師にご相談されてください。
ただし、このような方は全身的な疲労による自律神経失調も伴うケースがあり、スッキリは取れなくとも鍼を行うと軽快は感じていただけることもあります。
このような例の方も当院にいらした患者様なのですが、20代女性の方でした。小さなお子様がいらして、出産をされたあたりから症状が出現したということでした。この方は、眠りが浅いなどの自律神経症状も主訴としてあり鍼施術をさせて頂くと頚最長筋への刺鍼で「喉に響く」と教えていただきました。施術後は1週間ほど楽との事でしたが、やはり鍋物などを頂く際に症状が悪化したという事でしたので2回目の施術後には、呼吸器科に掛ることをお勧めしました。


ぶつけた!ひねった!というタイミングのない症状というのは、1つではない様々な原因が重なって起こることがとても多く、原因がぜんそくだけ、逆流性食道炎だけという訳ではないケースも多いのだと思います。


当院におけるヒステリー球(梅核気)に対するトリガーポイント施術で対象となった筋肉は本当に一人ひとり違うのですが、
私の感覚としては、皆様にとっては意外かもしれませんが、喉からは少し離れた部分である
肩甲骨の内側での菱形筋胸腸肋筋
背骨の際のおそらく棘筋回旋筋
への圧迫や刺鍼で喉に響く再現症状が出現し施術の対象となることが多く感じます。
次いで、
肩をすくめる筋肉である肩甲挙筋
頚の回旋側屈に働く頭板状筋、最長筋
そして、いかにも関連のありそうな
首の前、脇の筋肉である胸鎖乳突筋、前中斜角筋
あわせて、咬筋・外側翼突筋というアゴの筋肉にも刺鍼することが多いです。(噛みしめ症状から)
※あくまでこれらの筋肉の中のトリガーポイントを狙うのですが、形成されやすい骨際、筋肉の端っこに打つことが多いです。

これらの筋肉からどのように対象筋を選ぶかというと、
1、まずは症状の悪化するタイミング、姿勢をお聞きして
2、症状を感じた際に、楽になるために行う回避方法もヒントになります。
3、カウンセリング時や寝ていただく際に取っている姿勢で目星をつけて
4、触れて、押さえて、感覚をお聞きします。
鍼を打つ以前によくよくマッサージをする事でわかってくることも多いですし、
鍼を打て初めて症状に一致する場合もあります。

もちろん1回では著効を感じていただけない場合も、最終的に呼吸器科等にご案内する場合もございますが、様々な治療を試して、なかなかスッキリと症状の抜けない方は、一度、筋・筋膜に原因がないか一緒に探してみましょう。



はり・きゅう・マッサージ治療院alto
ホームページ
加藤 悟史